結婚するため(18歳) |
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イム・サミさん
(女性 83歳) |
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足跡:韓国慶尚北道サンジュウ→大阪→横須賀→川崎
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〈こどもの頃〉
子どものときはみんなハクソウヤしてたよ。髪の毛もこんなん(短く)じゃないよ。毛、伸ばして長くして、編んで、下に赤いリボンみたいのして。かわいくてよーく村で言われた。それと、私、はしかを12歳でやったんだよ。韓国で。12歳でそれやって大きくなったんだよ。今でも忘れないね。ボーっとしてるとそういうの思い出すよ。あとね、韓国で髪が長かったとき、ヌルキギしたのよね。シーソーみたいなの。立って遊ぶやつ。髪の毛、赤いリボンで結わいてただろ、チョゴリ着てたろ。きれいだったよ。そういうの忘れてないよ。
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〈来日していた男性との結婚を決められて渡日〉
プサンで連絡船に乗ってね。学校行ってなかっただろ。自分の名前1つ書けなかったんだ。1,2,3も分かんなかった。チョゴリとチマ着て、胸のここ(紐の下)に手紙入れて、大阪着いたら、そこで誰でもいいから手紙を見せろって。(略)これ見せれば、ここでOKだよって教えてくれるから。(略)もう、連絡船乗ってきたでしょ、汽車乗ってきたでしょ。乗ったことないから、ぐるぐるぐるぐる目が回っちゃって、吐いた吐いた。気持ち悪くて。連絡船は一晩半かけて下関に着いたからね。酔っちゃって、目はへこんでるしさあ。(略)泣いたよ。イルボン行くときは。遠いとこいけば会えるか会えないか分からない。それが複雑な気持ちになっちゃって、涙がポロポロじゃないよ、流れる。もう雨が降るみたいに流れる。ウンマと別れるのが嫌でな。日本に行けば、行くことも来ることもできないとこでしょ。もうお母さん見るのも終わりだなーっと思って、涙がもう、雨よりもひどいよ。
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