石原たみさん / 学生 / 過去を語るということ
今回の聞き取りは非常に貴重な体験でした。対象者の方には、とてもプライベートな質問をしてしまい、あとになって失礼な事をしてしまったと反省もしましたが、彼女は今まで自分の子どもにも話した事のなかった話を、数時間前に会ったばかりの私に話してくれました。私に全てを話した事によって、彼女の表情が少し緩んだというか、スッキリしたというか・・・とにかくすごく良い表情になったのが、すごく嬉しかったです。彼女は今まで隠していた自分の体験を、本当は誰かに聞いてもらい、分かち合いたかったのではないかと思いました。彼女は自分のしてきた事に、すごく恥ずかしさを感じていました。しかし、こういう悩みは彼女に限った事ではないではないかと思います。在日の方々は、様々な苦しみや辛い境遇を乗り越えてきた人が、少なくないと思います。そしてそれをまだ誰にも話せないでいる人も、少なくないと思います。
私は今回、過去の歴史を語り継ぎ、残していくための聞き取りという事で参加しました。しかし、実際にお会いしたら、歴史の語り継ぎだけではなく、ハルモニ達の心にある傷をケアする事にもつながるのかもしれないと思いました。それは、歴史の語り継ぎと同じくらい大切な事だと思います。ハルモニ達が自分の事を話せる場は、なくしてはいけないと思います。
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