黒川真理子 / 大学生 / 聞き取りを行って
自分と違う時代を生き、在日コリアンという違った立場で語ってくれたハルモニのお話しを夢中になって聞いていました。自らを戦争犠牲者と語り、つらい人生を送ったものの、誰を恨むわけではなく精一杯生きてきたそのたくましさには尊敬の念を抱きました。そして、戦争の時に見せた険しい顔と違って、ばりばり働いて生きていくことだけに無我夢中であった日々を語るハルモニの顔はとても輝いていました。女だから誰かに頼るのではなく自分自身が稼ぐことが当たり前という感じで、そのパワフルさには圧倒されました。今の時代では楽をしているというか、楽に逃げている人が多いなと感じています。それは日本が戦後豊かになったことが関係していると思います。今回のハルモニのお話では、物質的や経済的な豊かさは無かったものの、日本で家族と一生懸命生きてきたという充実した人生を送っているようにも聞こえました。
「戦争はやっちゃいけない」、ハルモニは何度もそうおっしゃっていました。家も家族もばらばらになってしまって、混乱した時代を私たち学生は想像もつきません。だからこそ戦争の恐ろしさを知っている方にお話を聞ける機会というのはとても貴重だったと思います。戦争は大切なものを多く失ってしまいます。皆そのことはわかっているものの起こってしまうのが戦争です。だからこそ、戦争を経験した人が体験を語り継ぐことで少しでも戦争を起こさない社会になることを願っています。
今回は一人のハルモニにお話を伺ったのですが、ハルモニ達は一人一人違ったエピソードを持っていることでしょう。しかし、その中で共通して持っているものが逆境に負けない強さだと思っています。そんな強さをお話の節々に感じることができ、私もこれからの人生もっと強く生きなければと思わせてくれる良い機会となりました。
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